コラム

[2011/11/07] 第40回 何気ない一言から得たもの

ラジオ

今年3月11日に発生した「東日本太平洋沖地震」。震災直後の混乱の中、各被災地域に開設された震災臨時FM局をご存知でしょうか?

震災により交通機関がストップし、帰宅することができず、自宅の被害状況を知ることすらできなかった。
私の住む地元では3月24日に震災臨時FM局が開設されました。
開局から2週間が過ぎた頃、その存在を知りました。
それは、友人と地元の情報を交換する中に何気なく書かれていました。


地元の情報を提供する震災臨時FM局

震災臨時FM局の放送内容は、安否情報、地域住民のインタビュー、その日の出来事などの身近な話題が中心でした。
放送以外にも自治体に対する取次ぎ、物資の支援情報、ボランティアの要請方法などに対応していました。
被害の範囲があまりにも広範囲に渡ったため、一般メディアの情報では大まかすぎて自分の欲しい情報が手に入らない。このような状況を解消してくれたのが震災臨時FM局でした。

何気ない一言から得たもの

友人がくれたメールをきっかけに、震災臨時FM局に問い合わせることで、居住可能地域、建築制限地域、家屋の解体を自治体に依頼する場合の期限などを知ることができました。
自治体に依頼する期限を過ぎた場合、家屋解体に掛かる費用等は自己責任となるため、すぐにでも知りたかった情報でした。

地元の状況を知らせてくれたメールの中に、何気なく書かれていた震災臨時FM局の存在でしたが、今後の生活を考える上でとても重要な情報を得ることに繋がりました。

友人は、震災臨時FM局の存在から何かが得られればと思い、伝えてくれたのかも知れません。
私の状況を気遣ってくれた友人のように、相手にとって大切と思うことを、ささやかでも伝えていきたいと思います。

最後に、震災臨時FM局の存在を知らせてくれた友人に改めて感謝します。 <y.c>


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